◆家づくりのコラム:書斎について
書斎と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?
仕事スペース、趣味の部屋、大人の秘密基地…書斎を作る目的は、人それぞれですが、「家族の目を気にせずに、自由に過ごせるスペースの確保」を目的に作られることが多いです。
最近は在宅ワークをする機会が増え、書斎の必要性を改めて認識したという人も多いかもしれません。
今回は、そもそも書斎とは何なのか?ということから、後悔しないための書斎の計画ポイントについてお伝えしたいです。
書斎とは?
もともと書斎とは、個人宅で読書や書き物をするための部屋という認識で作られます。
最近は、在宅ワークの人が増え、主に「仕事スペース」や「ひとりの時間を過ごす場所」という認識も根付いています。
「一畳書斎」という間取りパターンも生まれ、1畳でも自分の時間に没頭できるスペースを必要とする人が増えていることがわかりますね。
後悔しない書斎の計画ポイント5つ
書斎の後悔や失敗例には、次のようなことがあります。
「最初は使っていたが、数年後は結局物置になってしまった」
「居心地が良くないので、敬遠しているうちに使わなくなった」
「書斎の位置が悪いので結局リビングで仕事や作業をしている」
せっかく作った空間を使わなくなってしまったらもったいないですよね。
書斎づくりで後悔しないための5つの計画ポイントをお伝えします。
1.書斎の使い道をハッキリさせる
書斎の使い勝手が悪くなってしまう原因は、なんとなく書斎スペースを設けてしまうことからはじまります。
使いやすい書斎を計画するためには、以下の3つのことをしっかりイメージすることが大切です。
・誰が使うのか…ひとりで使うのか、家族みんなで使うのかを検討します
・何をするのか…書斎で主に何をするのか検討します
・いつ使うのか…平日、休日、日中、夜間など、主に使う時のイメージを膨らませます
この3つをしっかり検討することで、以下のことを適切に計画できるようになります。
- 間取り上の書斎の位置
- 適切な広さ
- 必要な収納量
- 必要な家具
- 照明の明るさ
- 内装の雰囲気
使い道を検討することで、書斎が不要ということに気づく場合もあります。
その場合は、何か別の必要性の高い空間を作れるといいですよね。
書斎が欲しいと思ったら、第一にどのように使いたいのかをしっかりイメージしてみましょう。
2.家具はできるだけ備え付けにする
書斎と言えば、机・本棚などの家具が必要になりますね。
狭い空間で、使えるスペースが限られる書斎の場合、そのスペースに適した家具を造り付けすることで、より空間を有効活用できるようになります。
また、造り付けの家具であれば、万が一書斎で地震が起きても転倒の恐れがなく、安全面でもメリットがありますよ。
造り付けの家具は、既製品の家具より高価ですので、予算と合わせて検討しましょう。
3.狭くても空調設備をつける
居心地の良い空間を作るためには、空調は必要不可欠です。
広い部屋の一部を書斎にする場合や、オープンタイプの場合そこまで考慮する必要はありませんが、個室タイプの場合、空気がこもりやすく、空気環境も悪くなりがちです。
広さに応じた換気扇やエアコンなどの空調機をつけて対策をしましょう。
4.電気設備をよく検討する
コンセントや照明の位置は、主に足りないことで失敗や後悔を感じることが多い部分です。
電気設備の位置を適切に決めるためには、家具とAV設備やPC設備の配置や使うものを明確にしましょう。
特にアース付き機器など、特殊なコンセントが必要なものもありますので、使う機器と必要な電気設備をリストアップできるといいですね。
5.窓の位置に気を付ける
太陽の光が入る部屋は、気持ちがいいイメージがありますが、部屋を暖めるため、眠気を催す原因になったり、紫外線が機器や書物を傷ませたり、明るすぎて作業に集中できなかったりと、書斎に太陽の光は必要がないことが多いです。
南向きや西向きの書斎を作る場合、直射日光が書斎に入らないように、注意して検討しましょう。
また、モニターを使って作業を行う場合、モニターの正面(自分の背面)に窓が来ないように気を付けましょう。
モニターに外の光が反射して、画面が見づらくなります。
どうしても窓が必要な場合は、ブラインドや遮光カーテンも計画できるといいですね。
使い方に合わせた環境整備で快適な書斎を実現しましょう!
書斎とは何なのか?ということから、後悔しないための計画ポイントをお伝えしました。
住まいの広さや、書斎の使い道に合わせて適した計画ができるといいですね。
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